中門を抜けて東院へ。
参道を進むと左側に金堂。
手水で清めて
お線香と蝋燭を手向けて、金堂にお参りさせていただく。
善通寺でお参りさせていただいて気づいたことと言えば、参拝される方はお遍路さんに限らず、老若男女・小さなお子様連れのご家族でも、当然のようにお線香と蝋燭を手向けた後にお参りする姿をみて、改めて四国の聖地にお参りさせていただいているのだと感じた。
小さな子がおばあ様に諭されながらも蝋燭などを手向けている姿を見て、信仰と言うのはこのようにして脈々と受け継がれるものなのだろうと。
そんなご家庭で育つことが出来るのもある種の幸運なのだろうと思いつつ。
自分自身を鑑みてみれば、確かに特定の神社仏閣にお参りに行くような家庭では無かったけれども、幼い頃には禅宗の影響もあってか食事作法などは厳しく躾けられた。
これに関しては、昔つらつら書いた記憶が(笑)
金堂にお参りさせていただくと、金色に輝くとてもお優しい薬師如来様がいらっしゃった。
↑総本山善通寺境内の御神木大楠使用薬師如来像お身代り薬壺作成趣意書のパンフレットのお写真を使わせていただきました。
今回お招きいただいたことに感謝してお参りさせていただく。
こちらの薬師如来様の薬壺は、全国でも珍しい十二角形となっていて、これは薬師如来様の十二大願を表しているとのこと。
薬師如来十二大願と言うのは
- すべての人々をほとけにする。
- すべての人々を明るく照らし、人々が善い行いをできるようにする。
- すべての人々が必要なものを手に入れることができるようにする。
- すべての人々を大乗仏教の正しい教えに導く。
- すべての人々に戒律を保たせる。
- すべての人々の身体上の障害を無くす。
- すべての人々の病を除き窮乏から救う。
- 女であることによって起こる修行上の不利な点を取り除く。
- すべての人々をさとりの妨げをなす魔から救い、菩薩の修行を習得させて完全なさとりに到達させる。
- 国法による災いなどの災難や苦痛から解放する。
- すべての人々が飢えや渇きに苦しむことが無いようにする。
- すべての人々に衣服を与え、心慰めるものを与えて満足させる
〜総本山善通寺境内の御神木大楠使用薬師如来像お身代り薬壺作成趣意書のパンフレットより引用
こんなに素晴らしい薬師如来様が間近で拝見できることに驚きながらも、しばらくの間、その慈悲に満ちたお優しいお姿の前で佇んでいた。
一人旅での神社仏閣の旅で良いところは、自分のペースで満足行くまでお参りできることで、自分の思い通りにならないことが多い世の中ではこういった時間を持てるのは贅沢なことなのだと悟った。