江島神社にお伺いして、そのまま帰ろうかと思ったのだけれども、いまいち消化不良感がぬぐえず、ふらふらと 江ノ電の「江ノ島駅」の方まで歩いてみたら、近くにお寺があることに気付き、そのまま向かう。
予備知識が無いままに訪れたのは、寂光山 龍口寺。
仁王門
江島神社の喧噪とは違い、観光客らしき人の姿は全く無かった。
仁王門をお護りされている方々にもご挨拶させていただき
山門へと向かう。
山門
山門を潜ると、右手に南無妙法蓮華経の碑が見えたので、こちらが日蓮宗のお寺だということが分かった。
手水で清めて
境内を進むと、お寺の案内版があった。
こちらのお寺は、処刑されそうになった日蓮様が江ノ島の方角から不思議な光の玉が飛んできて、処刑を免れたという話で有名な「龍ノ口法難」のお寺だったことに気付く。
比叡山の横川エリアで見た、この場面が描かれた日蓮様の生涯の絵を思い出して、偶然とは言え意図せぬ形でこちらにお伺い出来たことに導きを感じた。
大本堂にお邪魔する。
大本堂
お線香を焚向け、こちらにお招きいただいたことに感謝してお参りさせていただいた。
お堂入口付近におみくじがあったので、何となくこちらのお寺のおみくじについても予備知識が無いまま引かせていただくと、今の私の状況を手に取るように分かっていらっしゃるようなその厳しいお言葉が書かれた文面に、ただ単に唖然とするしか無かった。
後々調べたら、龍口寺のおみくじは厳しいことで有名らしく、「凶」より悪い「恐」というものもあるらしい。私が引いたのは「凶」でも「恐」でも無いのだけれども、内容は歯に衣を着せぬ程、辛辣かつ的確なものだった。
江島神社で引いたお御籤の内容に内心ほっとしていた身にとっては、とても耳が痛い言葉だったけれども、だからこそ、こちらでお御籤を引く必要があったのだろうと思わせるものがある、私には必要なアドバイスだった。
そして、大本堂を後にし、境内を散策してみる。
鐘楼堂
大本堂左奥に石段があるので登ってみると
身延七面山の七面大明神様(七面天女様)を勧請したという、七面堂があった。
七面堂
昔身延山にお伺いした際に、七面天女様について知ることが出来たのだけれども
↑こちらは身延山に宿泊した際、宿坊のお部屋にあった七面天女様のお姿です。
七面天女様に魅せられながらも、結局未だに七面山にはお伺い出来ていないことを反省しつつ、こちらにお招きいただいたことに感謝してお参りした。
そして七面堂から少し歩くと見えたのが、仏舎利塔。
仏舎利塔
その光輝くお姿に魅せられながら、お参りさせていただいた。
経八稲荷堂
そして、小さな洞窟が見えた。
御霊窟
こちらは日蓮様が捕らえられて幽閉された洞窟だという。
そして御霊窟近くには妙見堂。
妙見堂
こちらは妙見尊様をお祀りされていて
龍ノ口法難の際に、不思議な光り物が首の座に飛来し、傍の松の枝にかかったと伝えられ、その幹の一片で造ったのが堂内奉安の妙見像である。
と書かれていた。
参拝後、こちらのお寺は物事を良い方向に向かわせる力があるのだろう、と、そんなことを感じた。
おみくじの厳しい言葉にしても、その教えから学んで行動さえすれば、少なくとも同じところに留まっているということは無い。
机上の空論ではなく、その言葉から学んだものを実行すること。
それこそが、祈り。