丁度一週間前のこと。
突然「身延山」というキーワードが頭に浮かんだ。
私は不勉強なので、身延山というお山の存在を知らなかったけれども、これはここに行けということなのかしらん?と思って、ググってみると、東京からは意外にアクセスが良いことを知る。
なので、身延山という土地がどういう場所かも具体的には分からないまま、その場で高速バスと宿坊を予約していた。そして週末、訳が分からないまま、新宿から出ている高速バスに乗って身延山を目指している自分が居た。
いつもだったら、旅の前には念入りに下調べをしていく訳だけれども、旅に出るまでに時間が無かったことから、基本的な情報しか収集出来ていない状態で、実際どこをどう回ろうかということをプランニング出来ていない状態だった。
ただ、この旅を終えてからというもの、とても心が落ち着いた状態になって、本当に癒されるというのはこういう状態なんだろうと思える自分が居る。そして、この土地のことを思い出すだけで、とても優しい気持ちになることが出来る。
この土地全体を仏様が包んでいて、訪れる人々を優しく癒して下さる土地であることは間違いない。パワースポットという言葉は余り使いたくないけれども、この土地は、間違いなく人を良い方向に向かわせてくれるパワースポットだと思った。
新宿から高速バスに揺られること、3時間30分程度で身延山に到着。
予約した宿坊に荷物を預け、門前町を歩く。
2月末ということもあってか、観光客の姿はまばらだった。
けれども、この土地に降り立った瞬間から、良い気に満たされているということはありありと実感できた訳でして。
そして日蓮宗総本山の身延山久遠寺に到着。
身延山久遠寺 三門
日蓮宗のお寺にお伺いするのは、初めてかも知れない。
日蓮宗という宗派に偏見を持っていたということが大きかったのだけれども(→センシティブなことなので、あえて触れない)その偏見というのが、自分の勉強不足だったということが知ることが出来たのも、この旅の大きな収穫だった。
今回十分な下調べが出来ていない状態だったので、まずは三門前にある観光案内所でパンフレット類をいただいた。
そして念の為に御手洗いに行くと
弁財天様がお祀りされていた。
そして、いよいよ三門を潜る。
仁王様は身延山聖域に邪心のあるものを入れぬよう、また三門を潜ると邪心が除かれ清々しいこことでお参りが出来るように大変激しいお姿でお立ちになっております。
と書かれていたので、仁王様にもお参りさせていただく(写真撮影は禁止でした~)
そして三門を潜ると、菩提梯へと続く参道が目に入る。
ほとんど人の居ない参道を歩いているだけで、とても心が落ち着いてきた。
菩提梯脇には南部実長公銅像
南部実長公銅像
そして菩提梯が目の前にそびえ立っていた。
菩提梯
この菩提梯というのは、三門から本堂へと続く287段の石段で、登り切れば涅槃に達するという意味の梯は、南無妙法蓮華経の7字になぞらえ、7区画に分けられているということ。
しかし、石段一つの高さが30cm位あるカンジで、ちょっと登るのに躊躇したというのも事実。
こんな御案内という看板もありましてねぇ↓
しかし、ここで楽してはならんと意を決して菩提梯を登る。
港区の愛宕神社の出世の石段なんて甘っちょろいと思える程の石段。
ちょっと登るだけで、汗が出てきた。
とにかく登る。
登る
登る
自分の身体というものは、何ともまぁ重い物なのだろうと思いつつ、途中休みながらもひたすら登る。
そしてようやく石段が残り少なくなってきたというところで
今まで登ってきた石段を振り返ると、これだけの石段を自力で登ってこられたことに、大きな喜びを感じざるを得なかった。
結局は一つ一つのステップを歩いて行かなければ目的地に到着出来ないというのは、人の人生と一緒なのかしらん、なーんて思っちゃったりして。
そして石段を登り切ると、素晴らしい光景が目の前に広がっていた。