<むかしの話~沖縄に行ったときのこと#2 の続きです>
久高島2日目。
この日は一人、レンタサイクルを借りて島内を回る。
観光客はほとんど居ない時期だった。
一人自転車を漕ぐ。
この時は、何故この小さな島に3泊もしようとしたのかわからなかった。けれども、この旅の計画を立てている時に「3泊」しなければならないと感じたのだった。直感、というやつなんでしょうね。
その直感は正解だったのだけれど。
誰にも会わない。なので、一人で物事を考えるには最適だった。
自然の中で、これからどうすれば良いのか、ということを考えるには。
フボー御嶽に辿り着く。
ここの入口のところで、祈っていたら、一人のおじいから「入っちゃあかんよー」と笑いながら声をかけられた。
「分かってますってばー」とこちらも笑いながら返した。
これをきっかけにちょっと話をする。
昨日先生から紹介してくれた人について話したら、その人についての噂を沢山教えてもらった。そして、その人は島の公式ガイドではないので、今度ガイドを頼むなら、島を通してちゃんとしたガイドさんに案内してもらった方が良い、と教えてもらった。
じゃあ●●には行った?と聞かれたので、そこには連れていってもらっていない、ということを伝えたら、そのおじいから連れていってあげるよ~と言われたので、お言葉に甘えて連れていってもらった。
そこに辿り着くと、悲しくなんかないのに、涙がボロボロ出てきた。
ここに来なきゃ意味が無かったことが分かった。神様はここに連れてくる為に、このおじいと会わせてくれたんだろうと思った。そして、一泊だけで帰ってしまったら、この場所には来られなかったんだろう、と思えた。
案内してくれたおじいにお礼を述べて、宿に戻る。
夜、宿の人が星を見に連れていってくれた。東京では見られないような、本当に星が降ってくるような夜空を見上げながらも、私の頭の中は混乱したままだった。
導きを得ようとして、この島に来たけれど、結局これからどうすれば良いのか、と。