大本堂へ再び。
靴を脱いで、大本堂内にお邪魔させていただく(本堂内は写真撮影NGなので写真はナシです!)
今回私は御護摩祈祷を申し込んでいたけれども、成田山新勝寺の御護摩は御祈祷を申し込まなくても参列することが出来るということで、護摩祈祷が始まる10分前程度の時間に到着したのにも関わらず、沢山の善男善女がお堂に集まっていた。
こちらは御護摩祈祷の行われる護摩壇近くにも一般信徒が立ち入れるということで、せっかくなので護摩壇近くに座ってみた。
御護摩祈祷が始まる前に僧侶の方から説法を受け、普通に生活できるということの有難さを再認識する。
そして太鼓が鳴り響く中、御護摩祈祷が始まった。
僧侶が大本堂に入ってくると、得も言われぬような優雅な香りが漂ってきた。
とても高価な香りがしたので、普段からそういったものをお使いなのかとも思えたし、もしかしたら私だけが感じている香りなのかも知れないと思ったりして。
そして護摩壇に護摩木が積まれて、護摩壇に入った僧侶が火をくべると、尋常ではない程に立ち昇る火の姿を見る。やはり不動明王様が感応していらっしゃるのだろうと思いながらその火を見つめていた。
すると、参拝客が祈祷の途中だというのに、次々と立ち上がり、本殿前方左右に立っている僧侶に自らの持ち物~鞄や財布など~を差し出している姿を目にした。
これは御火加持と言って、御護摩の火にあてることでお不動さまのご利益がいただけると言う、凄いものだったりする。
私も御多分に漏れず、普段神社仏閣の旅の友であるリュックに御火加持をいただいた。
こんなに大勢の人々の持ち物の受け渡しするのだから、渡し間違えたりはしないのかしらん?などと下世話なことを思ってしまったけれども、きちんと御火加持をいただいたリュックを戻していただいて、ちょっと安心してしまった(笑)
そして皆様の御火加持が終了して、不動明王様の御真言を唱える場面となる。僧侶の皆様と共に不動明王様の御真言を唱えていると、いつも不動明王様の御護摩で体感するような、身体の中が熱くなるという感覚を覚えた。
そして御護摩祈祷が終了し、僧侶が退席した後に、お手綱参拝ということで、お不動様の左手に結ばれた五色の羂索というものを触らさせていただくことが出来た。お不動様がいらっしゃる真下に置かれている横長の五色の羂索を、右側から左側に流れるように触れさせていただくというもの。
お手綱参拝を終えて、不動明王様に再びこちらにお招きいただいたことに感謝してお参りいただくと、とてもスッキリとした気分になれた。
そして御札を受け取りに御護摩札お渡し所へ。
申し込みの際に受け取ったレシートのような感熱紙の受付票を係りの方に渡すと、引換えに御札と御神酒とお供物を頂戴した。
御供物はちなみに落雁です。御札はブログにアップすることは憚れるような気がするので、自粛しますー。
そういえば、江戸時代の人々の旅行と言えば、神社仏閣にお参りすることとイコールだったと言う。そして江戸の庶民に人気の旅行先と言えば、江ノ島や神奈川の大山、そして成田山だったという事を江戸時代について書かれている本を読んで知った。
今回初めて成田山にお伺いして感じたことと言えば、とても楽しい雰囲気に満ち溢れている場所だということだった。
江戸時代の旅では、都内から成田山まで徒歩で二日程度かかったという。そして二日歩いて辿り付いた土地は、極楽のように感じたのだろう。
それこそ現代人以上に信心深かった人々が御護摩祈祷を受けた際には、この世の出来事ではないと思える程感嘆したのだろうと想像すると、ここは異次元の世界だったのだろうと思ってしまったりした。
確かに、何かを変えるところだ。
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