謹んで怠ること勿れ

バスで神宮徴古館前に移動。

倭姫宮の近くには、神宮徴古館、農業館、神宮美術館、神宮文庫等があり、この辺りは「倭姫文化の森」と言われている。

まずは倭姫宮にお参りさせていただくことに。

この時、他の参拝客がおらず、一人参道を歩く。

鳥の声、木々のざわめきの中、倭姫命様に想いを馳せる。

倭姫命様は日本神話および歴史伝承に登場する皇族のお方で、伊勢神宮の創始に深く関わる重要で神聖な存在とされている。

『保田与重郎全集 第17巻』には倭姫命様についてこういった記述がある。

「古語拾遣」は、平安時代の初めに、上代よりの名家だった斎部氏の廣成が自分の家の語り傅を記録したもので、平城天皇の勅によって著した本だが、この中に倭姫命が日本武尊に草薙剣を賜ふ時、誨へ諭されて「謹んで怠ること勿れ」と仰られたと誌されている。

この慎むといふことと、怠るなといふことはすべての教への行ひの根本である。謹んでいるということは、特に軍隊に従うような日には何もしていないように見える恐れがあるが、ここが大事なところである。非常な自覚と自信がなければ、謹んで怠けないということは不可能である。

〜中略〜

倭姫命はわが上代の女性の一方の典型にましまし、典雅で賢明でしかもやさしくて浪漫的な御方であった。上方のすぐれた女性たちのもたれた、男にまさる勇敢さと對象される、しとやかなものを、御性格とせられた御方である。

〜『保田与重郎全集 第17巻』 より引用

スピ的には、倭姫命様は神意を感じ取り、神の意思を世に伝える存在、「女性性」「浄化」「導き」の象徴と言われている。

お参りすると、私にも「謹んで怠ること勿れ」とおっしゃっていただけたような気がした。

せっかくなので徴古館にも行ってみた。

徴古館の見学だけでいいかしら?と思いつつ、徴古館の受付で入場料を支払うと、今美術館で特別展(夢-歌会始御題によせて-)を催しているので見学なさっては?とご提案いただき、美術館との共通券を購入した。

次のバスの時間を考慮しながら徴古館&美術館を見学させていただいた。

この一帯はとても良い雰囲気。分かる人ならとても派動が高い場所と言うだろう。

時間も差し迫ってきたので、後ろ髪を引かれながら倭姫文化の森を後にした。

↓伊勢神宮公式チャンネルで美しい映像と共に倭姫命様について学べます。

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