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出雲に旅に出ようとプランニングをしているけれど、出雲だけではもったいないと思い、松江や米子方面についても調べている。
米子空港は正式には「米子鬼太郎空港」という名称だったりすることもあって、島根は水木しげる先生とゆかりの深い土地である。
なので、水木先生の本も読んでいる。
今日は『ちゃんと食えば、幸せになる―水木三兄弟の日々是元気』という本を読んだ。
水木三兄弟の日々是元気と銘打っていたので、このご長寿三兄弟の長寿の秘訣は食にあるのかしらん?などと思いながら読んでいたけれども、巷で言われている健康食とは程遠い程の食べ物の数々に、良い意味で期待は裏切られた(笑)
まぁ、好きなものをほどほどに食べるのが、健康に良いんだろうな~なんてゆるい感想を持ちつつ(^^)
ご長寿三兄弟のほのぼのとした会話が収められている本だと思いながら読んでいたけれども、最後の章に、キチンと大切なことが書かれていた。
それは「目に見えないもの」について書かれたものだった。
生きる勘
学校の先生は、例えば法律だけに詳しい。そんな先生にずっと教わると、人間としてちょっと偏ってしまうと思った。幸せになる方法なんて教えてくれない。
先生も知らないんじゃないかな。
水木さんは、それほど頭がよくなかったけれども、「生きる勘」を心得ていた。お金を少し儲けて、楽して生きることが幸せだと思ったんだ。
― 幸せになるためには、生きる勘が必要ということですか?
水木 簡単に言えば、まずは自分の好きなことに気付くこと、これも生きる勘です。
― 今の時代は、自分の好きなことが見つからなくて、困っている人が多いといいます。
水木 水木サンは妖怪が好きだったし、妖怪漫画で飯が食えた。生きる勘が鈍いとこうはいかない。
― そうですね
水木 私は戦争中に、ラバウルという激戦地に行っても「絶対、生きて帰る」と決めていた。
宗平 僕も危ないところへ行ったが、しげるも危なかった。
幸夫 私は行く寸前、終戦になり戦地には行かなかったんです。
水木 みな運がよかった。水木サンはたまたま助かったのではなく、自分で「生き残る」と決めていたのは強かったですよ。
― 生きる勘は、どうしたら持てますか?
水木 難しいね。昔は暗闇のなかに妖怪の息づかいが感じられたし、目には見えないものとともに生きられたから、生きる勘が発達した。これだけ世の中が明るくなるとねぇ、妖怪にとっては生きづらいねぇ。
好きなこと
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水木はこうもいっています。
「好きなことだけをやりなさい。好きなことは一生懸命やりなさいと……」<布枝さん>
自分の好きなことをやる。そのために人は生まれてきたのだと私は思っています。やりがいだとか、充実感といった言葉をよく耳にしますが、結局は自分が好きなことしか、そういうものは見つからないような気がします。
嫌なことをさせられるとヘマばかりだが、好きなことはとことん熱中する。絵を描くのもそのひとつだが、生まれつき蒐集癖があって、虫も集めたし、漂流物の採集にも打ち込んだ。
現代人は、好きなことが見つからなくて困っている、なんてよく言われるけれど、それは悪い言葉でいうと無能なの。無能は悪いことじゃない。なにも無理に成功を目指さなくてもいい。
近頃は無能の人の多さより、自分が「無能街道」を歩いていることを知らない人が多いことにビックリする。自分のことなのに、流されすぎているんじゃないかな。
水木サンのように好きなことだけやって生活できているのは、世の中には一割もいないでしょう。残りの九割の人たちは、カネのために多少はイヤなことを我慢しながら生きているのだと思うんです。
水木サンが幸福だと言われるのは、長生きして、勲章もらって、エラクなったからなのか?
違います。好きな道で、六十年以上も奮闘して、ついに食いきったからです。
ノーベル賞をもらうより、そのことのほうが幸せと言えましょう。
水木 「私は漫画家に向いているでしょうか?」と私に聞く人がいます。そういう人は、その時点でだめ。本当に好きなら、他人の意見なんてどうでもいい。 へただと言われても、向いていないと言われても、書かなくてはいられないものでしょう。
― 好きということが、成功への第一歩ですね。
水木 でも好きだから成功するわけじゃない。それでも好きなことに情熱を傾けている間は、きっと幸せの空気が漂っているものですよ。
私事で言えば、とある聖地に行くまでは、ずっと誰かに言われたことが全てだと思っていた。
例えば、占い師の予言は全て正しいと思いこんでいたフシもあった。なので、当たると評判の占い師が居れば、占ってもらい、挙句の果てには、ミイラ取りがミイラになるように、スピリチュアルな世界にのめり込んでいた時期もあった。
けれども、そのとある聖地で出会った、神様の言葉を伝えられる人からは「自分で考えなさい」との言葉を受けた。
それ以来、自分で考えるようになったけれども、それは、全て自分で責任を取らないといけないということも意味している訳で、いつも誰かのせいにしてきた私には、ハードな日々だった。
最近になって、ようやく、自分で考えて行った行動の結果を目にすることが多くなってきた。
そして、それは、自らが選択した結果によるものなので、後悔というものは微塵も感じないし、むしろ自分を褒めてあげたいくらいだったりする。更にこの結果は、全て目に見えない神様や仏様、御先祖様のサポートなくしては、なかったものだと感じている。
そういえば、占いにのめり込んでいた時期に占ってもらった内容って、ことごとく外れているんだよね(笑)まぁ、何分幾らなんて占い師に占ってもらったところで、当たる訳ないんだけれどさ、今考えれば(爆)
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