次は何故か長谷寺に連れて行かれた。
この時点で東京に帰りたくて仕方がなくなっていた。
今思えば、「早く帰りたい」と言えない自分自身の弱さ、
相手に嫌な思いをさせてはいけないと言う、いい人ぶった仮面をつけていた。
長谷寺をあとにして、結局四日市の駅で解散となった。
四日市から名古屋まで移動して、名古屋から新幹線に乗る。
新幹線の車中、ビールを空けて音楽を爆音で聞きながら
この旅の意味を探りつつ、どこかやるせなさを感じていた。
この旅以後、神様や仏様ってなんなの?誰の味方なの?と言う
怒りのようなものを感じて、全く信じなくなった時期が2ヶ月ほどあった。
その間、リチャード・ドーキンスの『神は妄想である』とか読んで、自分自身を納得させようと試みたけれど、あの本は主にキリスト教批判の本だと読んでいて思ったので
失礼ながらあまり役に立たなかった。
ただ2ヶ月後の4月中旬、またまた伊勢に行かなくちゃならない出来事が起き
どうせ宿泊施設なんて取れませんよ、と思いつつ
じゃらんをチェックしたら定宿としている神宮会館の予約があっさり取れた。