東慶寺から浄智寺方面へ歩いて行くと、観光地らしく飲食店やちょっとした小物などを売っているお店が立ち並んでいた。
それらのお店を横目にしつつ、浄智寺に辿り着いた。
浄智寺の石碑があるところから、なだらかな坂道を登るような格好で歩みを進めると、参道入口に辿り着く。
こちらには甘露の井と呼ばれるところがあり、鎌倉十井の一つとして名高いということ。
そして惣門を潜り
風情豊かな石段を登っていくと
独特の山門の姿が見えた。
この2階に鐘がかかる山門は珍しい中国式のものだという。
そして拝観受付で拝観料を支払い、奥に進むと本尊の阿弥陀、釈迦、弥勒の各如来が祀られている曇華殿に辿り着く。
こちらにお招きいただいた事に感謝してお参りさせていただいた。
更に歩みを進めると、石碑があり
その右側には海会堂なる永代供養墓所の案内版があった。
すべては海に流れつき、再びお会いできるのです
と書かれた言葉を見て、もろもろの罪や禍事、そして穢れを川から海へ流す祓戸四神様のことを思っている自分が居た。
鎌倉という土地が、京都や奈良と違っているところは、海に面しているということが挙げられる。
土地の利ということもあるということは重々承知しているけれども、海に面したところにこういった宗教都市があるということは、いろいろな意味で面白いところだとも言える訳でして。
そして曇華殿の裏手には鎌倉三十三観音の三十一番である木像観音菩薩立像がお祀りされていた。
こちらでもお招きいただいたことに感謝してお参りさせていただく。
その像は小さいながらも、とてもお優しい力を感じて、こちらで参拝させていただけたことに感謝の気持ちで一杯になった。
こちらの子安観音様も素晴らしい。
そして案内版に従って境内を歩く。
こちらのお寺さんは、参拝客を楽しませようというお気持からなのだろう、手書きの案内版が至るところに建てられていた。陳腐と言えばそれまでなのだけれども、やはり手書きで書かれたものと言うのは、書いている人の気持ちが込められているような気がして、有難く感じてしまう。
御朱印も同じで、スタンプを押しただけの御朱印と、手書きで書いていただいた御朱印は同じように見えてやはり異なるものだと思うのは、私だけなのだろうか?
それぞれの案内版を見て、歴史というものを感じながら歩いて行くと洞窟前に差し掛かる。
浄智寺と言えば有名な布袋尊様はこちらの先にいらっしゃるということで、歩みを進めようとしたら、こちらの洞窟左側にはこれまた美しい観音様がいらっしゃった。
そして洞窟を抜けると、これまた案内版。
おなかをなでてあげて下さい。
元氣がもらえます
なんて書かれていて、布袋尊様の姿を拝見すると、人々に撫でられすぎたせいか、お腹のあたりが真っ黒になっていた(爆)
ちょっと撫でるのはご遠慮させていただいて、ご挨拶だけにとどめておく。私、多くの人が触れたものに触るということが、どうも苦手なものでして、、、(←これ、個人的な主観なので、どうぞお気になさらずに~)
そして山門方面へと戻る。
浄智寺は鎌倉五山の第四位のお寺さんということで、敷居の高いお寺なんだろうけれども、その敷居の高さを感じさせない、親しみを感じさせるところだった。
再び甘露の井付近を目にすると
優雅な鯉が二折楽し気にゆらめいている姿を目にした。
雅なり。
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