慌てて次に向った先は寂光院。
歴代住職のお墓があるということで、必ず行っておきたかった。
途中、道元禅師を助けてくれたという一葉観音様。
美しい風景を横目にしつつ
寂光院に到着し、まずは寂照の鐘を一突き(←この鐘は誰でも自由につくことが出来る)
その奥を進む。
寺内には一杯人が居たのに、ここには誰も居なかったのが不思議だった。
そして永平寺第78世貫首、宮崎禅師の元へ辿り着く。
手を合わせて、こちらにお導き頂いた事に感謝した。
しばらくお墓の前に居させていただいた。
バスの駐車場に戻る道すがら、玲瓏の滝に
「今の私にメッセージを下さい」とお願いして写真を撮ったらオーブが出た。
とてもキレイなオーブ。
永平寺は1時間半なんかじゃとても足りなかった。
結局、雲水さん達が最初に訪れるという、地蔵院は見れなかったし
永平寺門前の総鎮守であられる、白山神社にもお伺いしたかったけれど
時間が無くて行けなかった。
けれども宮崎禅師のお墓にお参り出来た事
それだけでも、来て良かったと思った。
バスに乗り込む前に、慌てながらも
永平寺門前のお土産屋さんで永平寺の胡麻豆腐を購入した。
購入した際に、お店のおばさまが
「美味しい永平寺の胡麻豆腐よ、付いてるお味噌で食べてね」と
笑顔で対応してくれた。
おばさまの対応に感激しつつ、
宮崎禅師について書かれた『坐禅をすれば善き人となる』の中のエピソードを思い出す。
宮崎禅師が永平寺の門前で食堂や土産物屋などを営む人、
炊き出しなどを手伝ってくれる婦人会の女性たちを永平寺に招き、
不老閣の大広間に集まった彼女達にお茶をふるまいながら、一人一人に優しく声をかけ
「女の人は、皆、優しい。お慈悲が深い。
それに、皆さん方は、大本山の永平寺の門前におられるのだから、
優しい上にもう一つ優しい。そのように皆さんは、よそのひとよりも道元禅師様の
ありがたい膝元にいるのだから、是非、永平寺にお参りに来る人たちに、
その優しい心を分けてあげてください」
と皆さんに言われたというエピソードがあるのだけれど、
まさしくその通りにされている、お土産屋のおばさまの温かい心使いに
感激してしまったのだった。
そして、宮崎禅師の教えが生きている永平寺という場所がとても好きになった。