本当に好きなことを見つける為に~『メモの魔力』

久しぶりに村上龍さんの『オールド・テロリスト 』を読む。

村上龍さんの著書は時折予言書かと思わせるようなものがあり、『愛と幻想のファシズム 』が刊行された数年後には、その小説の内容を彷彿とさせるようなオウム真理教の事件があったり、『希望の国のエクソダス 』では若者のITを駆使した起業など、2018年時点で現実に起こっていることが10年以上前に描かれている。

私は10代の頃から村上龍さんの本は読んでいて、その思想にとても影響されている部分があるのだけれども、村上龍さんは昔から、好きなことを見つけることは簡単なことではない、とエッセイやその著書を通じて語っている。

オールド・テロリスト 』には、現代に漂う閉塞感がありありと描かれていた。

例えば、主人公であるセキグチが、とある事情で訪れた精神科での医師の言葉。

誰もが生き方を選べるわけではない。

上位の他人の指示がなければ生きられない若者のほうが圧倒的に多く、それは太古の昔から変わらない。それなのに、現代においては、ほとんどすべての若者が、誰もが人生を選ぶことができるかのような幻想を吹き込まれながら育つ。かといって、人生を選ぶためにはどうすればいいか、誰も教えない。

人生は選ぶべきものだと諭す大人たちの大半も、実際には奴隷として他人の指示にしたがって生きてきただけなので、どうすれば人生を選べるのか、何を目指すべきなのか、どんな能力が必要なのか、具体的なことは何も教えることができない。

したがって、優れた頭脳を持ち、才能に目覚め、それを活かす教育環境にも恵まれ、訓練を自らに課した数パーセントの若者以外は、生き方を選ぶことなどできるわけがないし、生き方を選ぶということがどういうことなのかさえわからない。

そういった若者にとって、人生は苦痛に充ちたものとならざるを得ない。苦痛だと気づいた者は病を引き寄せるし、気づかない者は、苦痛を苦痛と感じないような考え方や行動様式を覚える。同じような境遇の人間たちが作る群れに身を寄せ、真実から目を背けるのだ。

~『オールド・テロリスト 』より引用

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数日前、突如として『メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)』という本を手に入れなくてはならないような気がしてしまった。

著者である前田祐二さんは若手の起業家として有名な方で、『人生の勝算』という本もポジティブな内容に溢れる良いビジネス書だと思ったのだけれども、『メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)』はそれ以上に熱量溢れる内容だった。

それこそ先ほどの『オールド・テロリスト 』の中で書かれていた、

  • どうすれば人生を選べるのか
  • 何を目指すべきなのか
  • どんな能力が必要なのか

それらをはっきりとさせる自己分析ツールとしての「メモ」の魔力について、惜しみなく書かれている。

自分とは何か?自分が本当に望んでいるものは何か?

それを明らかにするときにもメモは本当に役立ちます。本書の冒頭でもお伝えした通り、今後、今まで人間がやってきた作業的な仕事のほとんどは、機械にタスクとして任せることができるようになっていくでしょう。そうしたAI時代においては、機械に代替できないような人間らしい生き方をしている人、そして、人の中にある「感情」そのものに価値が集まるようになります。全力で遊んでいる人がいれば、「その遊び教えて!」と、人だかりができるかもしれません。

つまり「自分は何者か」「今、何がやりたいのか」「これから何をやっていくのか」といった問いに明確に答えられる人間であるかどうかが、今後、ますます大事になっていきます。

「転用」は本当に大切です。「人生をかけて、この分野で大きな挑戦がしたい」ということがわかったとしても、「じゃあ今この瞬間、それに向けて具体的に何をするの?」ということが決まらないと、何も前に進まないからです。

抽象化まで行っても、転用まで行かないので、行動に落とし込めず夢が夢のままである人がどれだけ多いことか。

僕は、一度しかない人生において、何も行動を起こさず、夢を夢のままにしておくのは、本当にもったいないことだと思います。

私は神社仏閣にお伺いするのは好きだけれども、静かな時に参拝するのが好きなので、年末年始はお参りを控えている。

代わりと言ってはなんだけれども、今年の年末年始は『メモの魔力』の特別付録であった「自己分析1000問」に挑戦する。

早速ノートと4色ボールペンを入手して、本日から自己分析を始めた訳だけれども、数問『メモの魔力』の通りに回答していくだけで、自分がこんなことを考えていたのだと愕然としている。

メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)
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