伊勢から春日へ~シンポジウムに行ってきました

4月6日、渋谷のヒカリエホールで行われた「伊勢から春日へ」春日大社第六十次式年造替記念シンポジウムに行ってきました。 日曜日の渋谷なんて、考えただけで、出かけたくない場所だけれど、伊勢神宮の大宮司様と春日大社の宮司様のお話が聞ける機会なんて、そうそうあるものではないと、意を決してヒカリエへ。

開演30分前位に会場に到着する。年齢層は高め。私でもヤングな部類に入る客層だった。 開演前には舞台画面に春日大社のDVDが流れていた。11月9日に神官・巫女さんたちが御蓋山に登り、本宮神社で神事を行う様子が印象的だった。

そして、13:30になり、シンポジウムスタート(今回メモが取れなかったので、うろ覚えの中書いてますー爆)

最初に奈良県知事の方の話があったのだけれど、2020年に東京でオリンピックが行われることと絡めて、聖火がゾロアスター教と関連している事、そしてそのゾロアスター教の影響が日本にも及んでいるという事が考えられるという事をおっしゃっていた。例えば奈良の東大寺では毎年お水取りが行われるけれども、火を使うこの行事はゾロアスター教の影響ではないかとも指摘されている事、そして春日大社にもその影響が見られるというお話がとても興味深かった。

そして奉祝行事実行委員会の方のご挨拶を経て、神宮大宮司 鷹司 尚武氏の講演となった。

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第一部講演

201207伊勢内宮

講演の前に、式年遷宮のDVDが舞台画面上で流れる。2013年10月の式年遷宮の様子などが映し出された画面を見て、感慨に耽る。また伊勢に行かなくては、という思いがよぎる。

神宮大宮司  鷹司 尚武(たかつかさ なおたけ)氏
昭和20年東京生まれ。旧姓松平。先の神宮祭主・鷹司和子(昭和天皇第三皇女)の養嗣子となり、五摂家のひとつ鷹司家を継ぎ27代目当主に。昭和47年慶応義塾大学大学院(計測工学)修了後、日本電気株式会社(NEC)に入社。開発事業本部長、執行役員を歴任、平成15年NEC通信システム株式会社代表取締役社長となり、平成19年に退職。同年7月、天皇陛下の御裁可を仰ぎ戦後9人目となる神宮大宮司に就任。
~シンポジウム ご出演者プロフィールより引用

鷹司 尚武氏はNEC通信システム株式会社代表取締役だった方。その方が神宮の大宮司になったいきさつなどをお話された。聖と俗という事を考え、果たして俗の世界に居た自分が、聖の世界でやっていけるのか?と懸念もされたそうでして、こういう事をおっしゃる大宮司様は素直で素敵だなぁ、と思った。そして式年遷宮についてのお話もあった。式年遷宮は存続の危機の時代を3度経験しているけれども、その都度、時代に対応してきたことなどをお話された。2013年の式年遷宮でも、平成16年4月、天皇陛下の御聴許を頂いて以降には、リーマンショックなどもあったけれど、550億円という金額が予定よりも早く集まったが、これも全て神宮を参拝して下さる方や、支えて下さっている方のおかげだという事をおっしゃられていた。

次に春日大社宮司の花山院 弘匡氏の講演。

第二部講演

春日大社2

第二部でも、講演の前に春日大社のDVDが舞台画面上で流された。春日大社も伊勢神宮に負けず劣らず神秘的なところなので、また行きたいなぁ、と思いながら見ていた。

春日大社 宮司  花山院 弘匡(かさんのいん ひろただ)氏
1962年佐賀県生まれ。國學院大學文学部卒業後、奈良県立奈良高校などで地理・歴史の教論を務め、2008年春日大社宮司に就任。藤原道長のひ孫を祖とする旧侯爵家の公家、花山院家の33代当主。先々代宮司、故花山院親忠さんの長男にあたる。20年に一度、社殿を改修する第60次式年造替を2015年に控える。社団法人南都楽所会長、財団法人奈良の鹿愛護会名誉会長、奈良県の教育委員長も務める。
~シンポジウム ご出演者プロフィールより引用

花山院 弘匡氏も大学卒業してそのまま神職という訳ではなく、社会人としての経験があったという事。 そして春日大社でお祀りされている神様について説明があった。ガイドブックなどを見ても、春日大社の事は書かれているけれど、お祀りされている4柱については、きちんと明記されていないものが多いので、私には大変参考になりました。

 ● 第一殿 武甕槌命(たけみかづちのみこと)様
   →国譲りの談判の大業を成し遂げられた強い神様
 ● 第二殿 経津主命(ふつぬしのみこと)様
   →これまた国譲りの談判の大業を成し遂げられた強い神様
 ● 第三殿 天児屋根命(あめのこやねのみこと)様
   →岩戸隠れの際、岩戸の前で祝詞を唱えた神様。智慧の神様
 ● 第四殿 比売神(ひめがみ)様
   → 天児屋根命のお世話をされる方。現代風にいうと妻。

春日大社のこれらの神様には、伊勢神宮内宮・外宮の御正宮と同じく個人的なお願いではなく感謝をささげるという事。では個人的なお願いはどちらにすれば?という事ですが、それは若宮神社へ、という事です(ちなみに若宮神社は、天児屋根命様と比売神様のお子様の天押雲根命様がお祀りされている神社です)

また式年造替についても説明がありました。神宮の式年遷宮はお社の場所を移して新しくされますが、春日大社の式年造替はお社の場所はそのままで、神様に一時的に仮殿にお移り頂き、その間にお社を直してしまうという事。昔はお社をそのままそっくり建て替え、旧本殿などは近畿一帯の神社に払い下げられていたそうですが、現在はお社を造り替えているという事です(この説明を聞いていた時に、2013年11月にお伺いした、室生龍穴神社のお社が若宮神社のお社の払下げというのは、そういう事だったのか!と一人ガッテンしてましたー笑)

また、講演途中に若宮おん祭のDVDも見れたので、私的には大満足。昨年末に若宮おん祭の講演を聞いて以来、細男(せいのお)という舞がとても気になっていたのです。

春日大社の万灯籠の話などもあったのですが、ここはあえて省略(笑)

そして15分の休憩をはさみ、舞楽を鑑賞。伊勢の式年遷宮奉祝舞楽以来の舞楽鑑賞だわーと。
演目は納曽利。もちろん春日大社の舞楽なので、一人舞なのだ。

そして次に第三部の鼎談。

第三部 鼎談

ここでさだまさし氏登場。

シンガーソングライター さだまさし氏
1952年4月10日、長崎市生まれ。シンガーソングライター、小説家。73年に「グレープ」でデビュー。代表作品は「精霊流し」「無縁坂」。76年ソロデビュー後も「雨やどり」「秋桜」「関白宣言」「北の国から」など数々の国民的ヒット作品を発表する。ソロ・コンサートの回数は昨年7月に4,000回に達し、記念講演を日本武道館で開催。また、2001年「精霊流し」で小説家としての活動を開始。通算8作品を発表。現在、週刊朝日で小説「ラストレター」を連載中。「解夏」(幻冬舎)収録の短編「ラクラサク」は5作目の映画化作品として4月5日に劇場公開された。同作の主題歌「残春」(ユーキャン)も4月2日にシングルとしてリリース。
~シンポジウム ご出演者プロフィールより引用

昨年の式年遷宮で臨時出任としてご奉仕されたお話や、シンガーソングライターは土着の歌を作るべきだと言われて作った歌が「精霊流し」という歌だったことなど、シンガーソングライターらしからぬ、軽快な話し方でお話されていた。

30分くらい?話をされて、その後鼎談スタート。神宮大宮司 鷹司 尚武氏、春日大社宮司 花山院 弘匡氏、さだまさし氏に加えてコーディネーターとして西山厚氏も加わった。

コーディネーター 西山 厚(にしやま あつし)氏
帝塚山大学 文学部 文化創造学科教授。平成26年3月まで、奈良国立博物館 学芸部長。専門は日本仏教史。鎌倉時代の仏教への関心から始まり、時代と内容を次第に拡大。現在は、仏教を焦点にあてながら、日本の歴史・思想・文学・美術を総合的に見つめ、思い、下記、生きた言葉で語る活動を続けている。おもな著書に『仏教発見!』(講談社現代新書)・『僧侶の書』(至文堂)など。担当した特別展は「鎌倉仏教」(平成5年)・「東大寺文書の世界」(平成11年)・「女性と仏教」(平成15年)・「東大寺公慶上人」(平成17年)など。
~シンポジウム ご出演者プロフィールより引用

西山氏がコーディネーターとして、各々の皆さんに「祈りについて」や「遷宮のはなし」や「聖地について」などを伺っていた。

・神宮大宮司様が式年遷宮の遷御の儀の際、真っ暗闇の中、御神体を担いで階段を上り下りするという作業は大変困難なことだと思ったが、その際に先人の偉業を感じたということ。

・さだまさし氏は、奈良に行くと何かが降りてくると言っていた。「まほろば」という曲も奈良で書いた曲。

・その日に出来る努力をその日にするということが祈りということであると、大宮司様がおっしゃっていた。

・春日大社では毎朝8:50~東日本大震災被災者の救済と一日も早い災害復興成就のため、この時間に大祓詞による「萬度祓」(中臣祓を延べ1万回奉唱することで、神さまに願いを届けようというもの)を行っている。

・式年遷宮の遷御の儀の際、3回「風が吹いた」。 さだまさし氏も感じたし、西山氏も感じたと言っていた。

等々、興味深い話が沢山聞けました。

そして最後に書道家の紫舟さんによる奉納

第四部 奉納

20131003_51

書道家 紫舟(シシュー)氏
六歳より書をはじめ、その後書の本場でもある奈良で3年間研鑽を積む。2010年6月には「吉野・高野・熊野の国」初代象徴となり、昨年は東大寺に書き初め奉納をするなど、奈良とは深い縁を持つ。伊勢神宮第62回式年遷宮では「祝御遷宮」の書を奉納。NHK大河ドラマ「龍馬伝」では題字を担当。また、ノーベル賞授章式関連公式行事や、現在パリ・ギメ美術館に書を展示されるなど、海外でも高い評価を得ている。4月2日リリースのさだまさし氏シングル「残春」では題字を担当している。
~シンポジウム ご出演者プロフィールより引用

紫舟さんという方の存在を初めて知った。去年たくさん見た「祝御遷宮」という書を書いたのが紫舟さんだということにもびっくりした。そして、彼女が普通のOLからお腹の底からの願望であった書道家となったことについて語っている姿が輝いて見えた。(よくよく昔の写真を見てみれば、「祝御遷宮」の幟の左下にしっかりと「紫舟」とクレジットされていたー爆)

13:30~17:30の予定だったけれど、終了時刻は18:00頃だった。
大宮司様が深々とお辞儀されている姿が、とても印象に残った。

ヒカリエホール内での報道機関関係者以外の写真撮影は禁止だったので、ホール外からパチリ。
DSCF3712

窓から外を見ると、東京の夕焼け。

DSCF3710

DSCF3711

家に戻ってさだまさし氏の「まほろば」という曲をYou tubeで聞いてみた。

奈良は何かが降りてくる場所、なんでしょうね。

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