伏見稲荷大社参集殿に宿泊・そして夜の伏見稲荷大社へ

比叡山から京都に戻り、向かった先は伏見稲荷大社。

京都駅からJRに乗って稲荷駅で下車。

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伏見稲荷大社には2年前の2014年の年末に初めてお伺いしたけれども、その時の参拝客の多さ(←と言うより外国人観光客の多さ)に辟易としてしまった記憶しかなかった。けれども、それはたまたま私がお伺いしたタイミングが悪かったと思っていた部分が大きかった。

なのでずっと、砂澤たまゑ 先生の『霊能一代』や、五條覚澄様の『人生には奇跡がある』などの本に描かれている伏見稲荷大社の本来の素晴らしさと言うものを、この目で確認したくて、今回伏見稲荷大社リベンジを図るべく、京都に行ってみようと思った。

ただ私は元来めんどくさがり屋なので(笑)伏見稲荷大社から遠く離れたホテル等に宿泊したら、早朝に参拝することがめんどくさくなって、結局は人の多い時間帯にお伺いしまい、再び辟易としてしまうだろうと言ったことが手に取るように想像出来たので、強制的に早朝の伏見稲荷大社に参拝出来るようなところに宿泊してしまおうと考えた。

そして伏見稲荷大社のHPを見たら、伏見稲荷大社境内にある参集殿という施設では、一般人でも、そして一人からでも宿泊出来るということを知り、今回はこちらに宿泊させていただくことにした(ちなみに予約はメールなどでは受け付けておらず、電話のみです)

18:30頃に伏見稲荷大社に到着。

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11月を過ぎると18:30でも辺りは真っ暗だったけれども、それでも参拝客の姿を目にした。

旅行用のキャリーバッグを引き摺りつつ、鳥居で一礼して境内にお邪魔して

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ライトアップされた楼門を見て、単純に綺麗だなぁと思いつつも、右に曲がって参集殿へと向かう。

伏見稲荷大社 参集殿

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参集殿は良い風に言うと、とても昭和を感じさせるクラシカルな雰囲気を漂わせるところだった。

そして受付で、宿泊予約をさせていただいている者です、と名前を告げてチェックイン。

宿泊手続きの用紙には、既に私の名前や住所などは書かれていたけれども、職業や年齢を記入して下さいということだったので、素直に記入。

そしてこちらでは事前に宿泊料金を支払うシステムなので、代金を支払った訳だけれども、その金額にとてもびっくりしてしまった。

と言うのも、宿泊料金については電話予約した際には正確な金額についての案内は受けていなかったけれども、伏見稲荷大社のHPには御一人様¥4,000程度と書かれていたので、それ位なのだろうとは想像していた。けれども、今回は¥3,000ちょっとと言う、スーパーリーズナブルな価格だった。

京都駅から二駅しか離れていないところの宿泊料金とは思えない程安価だ!と思いつつ、支払を済ませると、受付して頂いた方よりこちらに宿泊するのは初めてですか?と聞かれたので、初めてだと伝えると、館内について詳しく説明していただけた。

そして、何分古い建物ですが、ごゆっくりして下さいとのお言葉をいただく。

料金も料金だし、そんなに期待していなかったと言うのが正直なところだったけれども、こういう風に接していただけると、それだけでこちらに宿泊出来ることがとても嬉しくなった。

そして部屋に行くと

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とてもシンプルなお部屋で、大きさと言えば10帖程。

一人で宿泊するには十分過ぎる程の広さだった。

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部屋にはテレビが置かれていて、そして既にお布団が用意されていた。

神社の宿坊ということだったので、伏見稲荷大社についての案内などがあるのかと思ったけれども、そういったものは無かった。

しかしながらカーテンを開けて、窓から外を見ると

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伏見稲荷大社の楼門の姿が、そこにはあった。

もうそれだけで、こちらに宿泊することを決めた自分を褒めてあげたくなるような満足感。

そして、とにかくお参りしなければ、と外に出る。こちらは外出する際に部屋の鍵を受付に預けなければならないので、先ほど対応していただいた方に部屋の鍵を預けると、お参りされるのならば、千本鳥居のライトアップはとても綺麗なので、是非とも千本鳥居の方まで行かれると良いですよ、とアドバイスを受ける。

しかしながら、もう辺りは真っ暗なので内拝殿付近にお参りするだけでいいのかな、と思っていたので、ちょっとそっちの方まで行くのは怖いです、と正直に伝えると、神域なので幽霊なんか出ないから大丈夫ですよと笑われてしまった(笑)

そして、こちらの参集殿も同様に神社の境内なので、神域だということをお教えいただいた。

御好意に感謝して、参集殿を後にして参拝に向かう。

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手水で清めて、楼門を潜る。

伏見稲荷大社 楼門

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伏見稲荷大社 外拝殿

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夜と言う事で、日中のカオス的な観光客の多さは想像できない位、人の姿はまばら。

それだけで、今回、このタイミングでこちらに来れて良かったと思ってしまった。

そして狐さんたちにもご挨拶して

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内拝殿でこちらにお招きいただいたことに感謝してお参りさせていただいた。

伏見稲荷大社 内拝殿

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伏見稲荷大社 権殿

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前回お伺いした際の喧噪が嘘のようだった。

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そして、参集殿の受付の方にアドバイスを頂かなかったら、夜の千本鳥居の方までは行かなかったということを考えると、とても有益なアドバイスをいただけたのだと感謝してしまった。

その位、夜の千本鳥居というものは、とても美しかった。

伏見稲荷大社 千本鳥居

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夜に千本鳥居の中を歩いていると、とても不思議な感覚に襲われる。

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この鳥居を歩いていると、まるで母親の胎内に居たときのような暖かさを感じてしまった。

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朱という色もあるのだろう

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ほとんど人の居ないところで、この鳥居を潜るということ。

周りを朱という色に囲まれながら歩いていると、母親の胎内に居るような感覚に襲われ、そしてこの鳥居を潜るということは、ある種生まれ変わるというような疑似体験が出来るということなのではないのだろうかと、思ってしまった。

そして奥社奉拝所に辿り着いたので、手水で清めて

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伏見稲荷大社 奥社奉拝所

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こちらに再びお招き頂いたことに感謝してお参りさせていただいた。

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日中は人が多いおもかる石にも誰も居なかったので、参拝させていただき

おもかる石

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そして足は自然にお山の方へと向かっていた。

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ここから先は、ほとんど人の姿を見かけなくなる。

たまたまなのかも知れないけれども、これこそ私が求めていた伏見稲荷大社の姿だと思った。

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そして熊鷹社に到着した。

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伏見稲荷大社 熊鷹社

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そしてこちらにお招きいただいたことに感謝してお参りさせていただいた。

このまま調子に乗っていたら、そのままお山めぐりをしそうな自分が居たけれども、参集殿の門限は22時だし、お風呂も21時までしか利用できないので、お山めぐりは明日の朝の楽しみということで、そのまま今来た道を下って行った。

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そして伏見稲荷大社前のコンビニで夕食を調達して、参集殿に戻る。

そしてお風呂に行ったのだけれども、参集殿のある意味クラシカルな雰囲気とは比べてお風呂はとても新しく、広くて清潔で、下手なホテルの大浴場と言われるところより、とても快適なお風呂だった。

正直に言うと、参集殿のお部屋や御手洗いなどはとても古いものなので、ホテルのような設備を期待しているとガッカリする部分も大きいかと思う。けれども、そこには昔ながらの良い雰囲気が漂っているし、そしてこちらに宿泊しているような人々は、やはり伏見稲荷大社の崇敬者の方なので、皆さんとてもお優しく、礼儀正しい。

お風呂に上がって身体を拭いていたら、先にお風呂場を出る人から「お先に~」と言う言葉をいただいたり、お風呂から部屋に戻る最中にすれ違ったおばあちゃまとお孫さんからはこんばんわーと元気よくご挨拶いただいたり。

私はこういう雰囲気が大好きだったりする。

すれ違うとご挨拶いただけたりするということ、それは式年遷宮以前に宿泊した、本当に伊勢神宮が好きな人々が集っていた頃の神宮会館での宿泊を思い起こさせた。

式年遷宮前までは、神宮会館でも宿泊客同志で挨拶したりする光景があったのだけれども、式年遷宮以後に神宮会館に宿泊すると、崇敬者というような人々に遭遇する場面が減ってしまったのか、そういうことが無くなってしまった。

見知らぬ人へのさりげない挨拶、それが今でも通常で行われている伏見稲荷大社の参集殿というところが、私はとても気に入った。

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部屋に戻り、窓から楼門を見てみると、ライトアップは消えていた。

それでも、内拝殿でお参りする人が鳴らす鈴の音が自分の宿泊している部屋まで聞こえてくると、ここは本当に神社の境内-神域なのだと感じた。

この日は朝に羽田空港でベーグルを食べた以来、比叡山ではお参りに夢中になってランチを取る事も忘れてしまったくらいだったので、普段だったら腹ペコ状態なのだけれども、何故だか全然お腹が空いていなかった。

コンビニで調達したご飯をちょっと食べたら、もう満足と思い、それ以上食べられなくなっていた。心身が満ち足りると、下手な食欲と言うものが湧き上がらないということを改めて自覚して、残りは翌朝に食べることにした。

そして歯を磨いて、就寝。

さすがに神域だということで、その日の夜は久しぶりに何も考えずにぐっすりと眠ることが出来た。


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